1.物流業界の抱える深刻な課題①物量と人材について
物流業界が抱える課題の1つ目は「物量と人材のバランス」です。
実際の店舗に出向くよりも自宅に居ながら簡単に買い物ができる現代では、通販サイトの利用者数は急増しており、比例して配送される物量もどんどん増加しています。
莫大な物量の配送を必要としている一方で、実際に配送するドライバーや倉庫スタッフなど、物流に携わる多くの職種では、人材不足が深刻な問題となっています。
そんな運送・配送を担う物流会社の直面している課題の背景には、そもそも物流業界への就職率の低さだけでなく、高齢化に伴う健康面のリスクを要因に、現役から退くプレイヤーも関係しているでしょう。
2.物流業界の抱える深刻な課題②サービス内容の問題点
多様化するニーズに対応すべく、各通販サイトはライバル社に差を付け、優位性を出していくために、無料配送・スピーディーな配送といったサービス内容にもこだわりがあります。
わたしたちにとって、通販サイトのこのようなサービスは、とても理想的で便利なものの、小口での無料配送・迅速な対応といった内容は、物流業界に大きな負担を与えてしまうことがあります。
配送が小口化し、規模が狭く小さな運送ルートが増えると、すぐに配送しなければならないという負担も、自然に大きくなるものです。
また、物流業界の再配達によるサービス・制度も、考え抜かれた最短ルートで配達しても、相手側が不在の場合はまた訪問のし直しになってしまうため、物量配達員の精神的な負担が大きくなり、これが原因となって辞職・休職してしまうドライバーも少なくはないようです。
物流業界にとって、消費者からのサービスを見直し、その内容の要求はどんどん厳しくなっているため、全面的に対応が難しく、人手不足と多様化している要望に応えなければならない責任やプレッシャーがあるのです。
3.物流業界の抱える課題③労働環境の問題
次に、今後の物流配送業界の将来性や見込み、展望を予想してみましょう。
物流17種類の市場規模は、
- 2019年度およそ23兆5000億円(前年度比104.1%)
- 2020年度およそ24兆80億円(前年度比102%)
の数値が大まかに予想されています。
また、
- インターネットでの通信販売
- 機械による産業
- 医薬品や医療にかかわりのある機械
- 低温食品
などは、成長している分野の勢いが今以上に持続・向上できるとの予想がされています。
国際的な物流である、海上貨物・航空貨物の輸送量は、リーマン・ショックの規模に影響はないといわれているものの、金額的な面での市場規模は、今後拡大しながら推移されていくことが予想されています。
4.物流業界が抱える課題の解決策4選とは?~おわりに~
物流業界では、わたしたちがイメージするよりももっと深刻、たくさんの大きな問題があるとわかり、今後の解決策も気になるところですね。
人手不足や高齢化、厳しい労働環境という問題があっても、物流業界に憧れ、活躍したいと目標・夢を持つ人はどんどん増えているもの。
ここからは、物流業界の明るい未来を目指せる、課題の解決策4選についてご紹介しましょう!
①作業を標準化する
男女の性別や年代にかかわらず、誰もが平等に作業できる環境を整え、品質や能率を安定化するように見直していく
②作業環境の見直しや改善
若い世代や女性の雇用率を上げること。妊娠や育児などで離職しやすい女性でも、物流業界の労働環境が整っていると、さらに活躍したいと思う女性が増えていく
③専用の機械、ロボットなどの活用
人の手よりもスピーディーに作業を進められる専用の機械やロボットを活用・採用する物流企業が増えているため、省力化や省人化に意識を向けた取り組みを実践する
④シェリング・エコノミーについて
シェアリング・エコノミーは、物流業界の新しい業務・カタチとしての便利なサービス。運送するトラックのシェアリングや、空いている倉庫・土地のスペースを分担・シェアしながら余計なコストをカットし、作業を効率化させる目的・メリットがあり、採用する物流業界が年々増えている。
ロジデリでは、物流業界における知りたい情報をわかりやすく掲載しています。
これから物流業界への就職・転職活動を目指す人にも役立つ情報をリサーチしながら、今までになはなかなか気付くことのできなかった魅力ややりがいをぜひ見つけてくださいね。