流通加工はなぜ必要?重要性と事例も紹介【物流基礎知識3】

物流の基礎知識シリーズ3は流通加工についてご紹介します。

物流において重要な役割を果たす流通加工はなぜ必要なのか、重要性を事例を交えてご紹介します。

 

1.流通加工とは何?

流通加工とは、物流倉庫に運ばれてきた生産商品に最終加工を施しエンドユーザーへ送る商品に付加価値を与えるための加工作業のことです。

流通加工の作業は主に2パターンあります。

(1)生産加工

生産加工では材料を物流倉庫に合流させ、商品の状態に加工・組み立てを行います。

大きな商材などは原材料の加工をそれぞれの専門工場で行うことが多いため、材料を物流倉庫に合流させ組み立てる方が効率的となります。

 

(2)販促加工

商品のラッピングや梱包や値札付けまでおこない店頭に到着したときは販売すればいいだけの状態にします。

なぜ、上記のような流通加工を生産工場ではなく物流倉庫で行うかというと、生産工場では「生産」することに特化することでスペースの確保、作業の効率化を行っているからです。

また、販売店でラッピングや梱包を行うと時間がかかり接客に集中することができません。

売り上げに直結してくるため販促加工を行うことで効率を上げる必要があります。

 

 

2.流通加工はなぜ必要か?その重要性

では流通加工はなぜ必要なのでしょうか、その重要性を解説します。

流通加工が必要な理由は2つです。

  • 商品の信頼性や価値を高めること
  • 販売店の作業負担を軽減し効率的な販売につなげる

同じ商品が店頭に並んでいる場合、顧客はより安全で信頼できる方の商品を手に取ります。

その信頼は、検品済みであるこや見栄えが良いなど様々な理由があります。

流通加工では、物流倉庫でしっかりと検品作業を行い商品の安全性を保ち、

  • ラベル張り
  • 綺麗に箱詰め
  • 包装

等を行うことで商品の見栄えを上げます。

こうすることで商品への信頼性や価値を高めることができます。

 

また、商品の値札はりなどは検品・包装時に一緒に行ってしまったほうが効率的で販売店の作業負担を軽減することが可能です。

負担が軽減されることで販売店は「売る」ことに専念することができるため接客力の向上に繋がり、売上につなげることができます。

こうしたプラスの連鎖を生み出すことができる流通加工は非常に重要な役割があることが理解できます。

 

 

3.流通加工を事例で紹介

では、流通加工とはどのような作業があるでしょうか。

事例で具体的にご紹介していきます。

 

【アパレル】

  • 検針、プレス加工、補修作業
  • 値札やタグ付け

アパレル商品では、生産時に商品を縫い合わせるために針を使用しているため、検針を行い針の混入を防ぎます。

また、機械で生産したアパレル商品には縫い損ないなど小さな不良がある場合があります。

こうした商品を検品で目視し必要があれば補修して商品を完成させます。

 

【食品など】

  • ラベル貼り
  • ギフト商品などの詰め合わせ(アソート)作業

ワインは輸入商品のため外国語で説明書きのラベルが張られています。

また日本の法律に合わせて説明書きが必要な箇所もあるため、ラベルを張って日本で販売できるよう仕上げを行います。

お歳暮などギフト商品も店頭ではカタログで内容がわかるようにし、商品は物流倉庫で詰め合わせを行うことで販売店の作業軽減が可能です。

 

【家財など】

  • 組立て

大きな商品は各専門工場で部品を作っているので最終的な組み立ては物流工場で行い、そのまま出荷する方が効率的です。

 

 

4.まとめ

いかがでしたか?

今回は流通加工の重要性と事例を紹介しました。

流通加工を行うことで商品価値を高め顧客の信頼を得ることができます。

流通加工は2つの役割があります。

  • 商品そのものの信頼と価値をたかめること
  • 作業を行うことで販売店の効率を上げる

どちらも企業の売上を左右させる重要な役目になるため責任のある重要な作業です。

そのため、物流業界のなかでも流通加工の仕事は顧客ニーズが多く注目されている仕事です。

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今回のコラムで流通加工や物流業に興味をお持ちになられた方や物流業界への転職を考えている方は、ぜひロジデリの求人情報を参考にしてみてくださいね。

 

※物流業界の基礎知識シリーズ

ユウリ
ユウリ
元求人広告営業の経験を活かして、採用する側の視点で役立つ情報を発信します。